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ぷれま防災スクールに出演する前と後。
防災意識はどのように変化したのか
お話しを伺いました。
こんにちは。CARMの尾崎です。
今回は、2019年9月から始まったCARM提供の番組「ぷれま防災スクール」にご出演されている ぷれまTVキャスター 高山奈々さんにお話しを伺いました。
高山奈々さんのTwitter:
まいぷれ豊橋・田原(ぷれまTV):
ぷれま防災スクール:
尾崎
高山さんは、ぷれまTV 火曜・水曜のキャスターのほかに様々な活動をされていらっしゃいますよね!
まずは自己紹介をお願いします。
高山さん
高山です。
フリーで司会、MCや歌の活動をしています!
本日はよろしくお願いいたします。
尾崎
よろしくお願いいたします!
高山さんは幸村さんと防災の番組に出演していますが、番組を始めた前と後では防災に対する意識は何か変わりましたか?
高山さん
変わりました!
災害で被災して閉じ込められたとき、助けを呼ぶには笛がいいと番組を通して知り、常に笛を持ち歩くようになりました。「防災」という言葉への自分の反応速度も変わりましたね。
世の中のニュースや天災などにも興味をもつようになりました。
尾崎
大声を出すと体力が失われるので、笛がいいと言われていますね!
防災は身近にできることを1つでも実行していくことが大事なので、気づいて実行されるなんて素敵です!
常に笛を持ち歩くようになったと先ほどおっしゃっていましたが、家庭でも防災について備えていますか。
高山さん
番組が始まる前までは一応していましたが今ほどではなく、ホームセンターなどで販売している耐震グッズを取り付けるくらいでした。
尾崎
ぷれま防災スクールが始まってからはそれ以上に備えようという意識が?
高山さん
すごく意識が変わりました!
家のいたるところに防災用品が置いてあるようになりましたよ(笑)
ちょうど子どもが自分で歩けるようになり始めたときにぷれま防災スクールに携わったので、子どもの防災用品が多くなりました。
ほかにも、動物を飼っているのでペットの防災についても考えるようになりました。
防災セットの入ったリュックサックは玄関に置くべきか2階に置くべきか考えた配置にもなっています。
尾崎
本当に大きく変わったんですね!
高山さん
昔から知っている星奈ちゃんと防災について話せなかったら…というのもありましたし、技科大さんからの情報なので、まじめに防災について取り組むようになりました。
でも、まだ防災イベントに参加したことがないので、家族で参加したいと思っています。
尾崎
番組を1年ちょっとやってきた中で、印象が残った放送回はありましたか。
高山さん
辛島先生がゲストに来てくださった回ですね!
防災は「自分」や「自分の家族」を守ることを第一に考えていましたが、辛島先生のお話に「共助」という言葉があって、この地域はこの時間こういう人たちが生活してるといったシミュレーション動画を見て、自分や家族以外にも意識がいくようになりました。
尾崎
防災には「自助」や「共助」といった言葉がありますが、辛島先生(※1)は「共助」についてお話してくださいましたね。
番組では要援護者(※2)についてのお話もありました。
※1 辛島先生の出演回
※2 要援護者とは、災害時において、安全な場所に避難する際に支援を要する人のこと。
高齢者をはじめ、乳幼児、妊婦などが挙げられる。
出典:https://www.weblio.jp/content/%E8%A6%81%E6%8F%B4%E8%AD%B7%E8%80%85
高山さん
また、ぷれま防災スクールではないのですが、NHKで放送していた「パラレル東京」が一番怖かったです。
尾崎
番組を見ていて体調が悪くなったとか。
高山さん
そうなんです。
それだけ真剣に番組を見ていてんだと自分でも思いました。
尾崎
あの番組では帰宅困難者の群衆雪崩や火事、それに関連したバックドラフトなどもリアルに描かれていましたよね。
高山さん
番組がリアルに進んでいくにつれて、東日本大震災を思い出しました。
幸い東海地方に大きな被害はありませんでしたが、当時テレビをつけるとどの局も津波の映像と某会社のCMのみが流れ、ノイローゼになりそうでした。
後から思えば、「パラレル東京」はフィクションの映像とわかっていながらも、不安感や恐怖感で気持ち悪くなったのかなと思います。
尾崎
東日本大震災の津波映像、私も覚えています。あのときは本当にこれは日本で今起こっていることなの?と、テレビの前で絶望しました。感情移入とはまた違うと思うのですが、先ほどおっしゃっていた「真剣に番組を見ていた」からこそ蘇る気持ちがあったのかもしれませんね。
ところで、高山さんはフリーで活動されていますが、これを機会に防災のイベントなどで司会のオファーなどがあったときは引き受けたいと思いますか?
高山さん
喜んでですよ!
一度、星奈ちゃんが体調不良のため防災スクールをお休みしたことがあって、私一人でぷれま防災スクールに出演しました。
そのときに星奈ちゃんから番組で読み上げてほしい原稿の連絡が入ったのですが、星奈ちゃんはいつもこんなに多くの情報量を発信していたのか、大変だなと感じました。
でも、これだけ番組を共に放送してきたからこそ得た知識で、一人でも発信することができました。
これから防災のイベントに携われる機会がありましたら、その知識を糧にして積極的に携わりたいと思います!
尾崎
防災のイベントで輝いている高山さんが見たいです!
そう言えば、高山さんのお住まいは名古屋で、週2回ぷれまテレビの収録のために豊橋にいらっしゃっていますよね。市も違いますし距離も遠いですが家族やお子さんともしものときの話し合いはしましたか。
高山さん
まだ娘が小さいので話し合いにはなっていませんが、逆に夫は防災に疎くて。
せめてスマホの充電は気にしてほしいと伝えて、こうなったときはこうしてねと夫と話し合いをしました。
娘はまだ幼くて一人でいることはないので、そこにいる大人の言うことを聞いてね、必ず迎えにいくからと刷り込ませています。
尾崎
幼いと保育園や幼稚園にいることが多いですもんね。
高山さん
そうです。あとは、自分や夫の親に預けているときもあるので、子どもに対して「必ず迎えに行くから」と一番強く伝えています。
幼稚園で避難訓練をやっているので、そういった話をしてくれたときに言うようにしています。
尾崎
「必ず迎えに行くから」とはどういった思いで伝えていますか。
高山さん
不安になることは誰しもありますし、とくに子どもはパニックになってしまうと思うのですが、必ず親が迎えにくるとわかっていればまだ自分で自分の心が立て直せるのかなと。
あとは、先生やそこにいる大人頼みにはなるのですが、子どもが少しでも落ち込まないでいてほしいと思って伝えています。
また、こうすればパパやママに会えるというのをもう少し大きくなったら伝えていきたいと思っています。
尾崎
今年の防災カレッジはオンラインでの開催ですが、防災カレッジに参加はされますか。
高山さん
すごく参加したいと思っています。
とくに、皆さんが思う「防災」って、災害発生直後に生き延びていくものといった考えが多いと思うんですね。その考えはもちろん間違っていないのですが、そのあとどのように立て直していくか、それこそ商店街や地域がどのように立て直していくのかすごく興味があります。
豊橋でも台風や大きな災害が発生したとき、世の中のBCP(※)はどうなっているのか興味がるので、次どこかに転職するときはBCPがしっかりしているところにしようと思っています。
※BCPとは、事業継続計画といい企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のめの方法、手段などを取り決めておく計画のことです。
出典:https://www.chusho.meti.go.jp/bcp/contents/level_c/bcpgl_01_1.html
尾崎
BCPは経済や経営者にとってすごく大事ですよね。
高山さん
あとは、オンラインであれば家の中からでも講座に参加することができるので、自宅から受講したいと思っています。
尾崎
そういえば、以前、番組内でぷれまスタジオに出勤されるとき、防災の話を聞いてから電車が遅延してもイライラするのではなく、次の電車が発車するあと30分、缶コーヒーを買いに行こうと心に余裕をもつようになったとおっしゃっていましたね。
高山さん
はい。群衆雪崩ではないのですが、なりかねない人が駅員さんに怒鳴っている姿を客観的に見て、これは危ないなと思いましたし、心に余裕が持てるようになったのは知識があるからこそだと思いました。
尾崎
日常に潜んでいるものもある意味防災に繋がっていますね。
高山さん
番組を担当したからこそですね。本当にいい番組をありがとうございます。
尾崎
高山さんは番組内でもご自身で調べた防災の知識や情報を幸村さんと発信してくださっていたので、むしろこちらこそありがとうございます!!
それではみなさんに一言お願いします。
高山さん
みなさん、ぷれま防災スクールは見ていただけましたか。
ご視聴いただいた皆さん、ありがとうございました。
1年を通して、様々な防災についての意識が変わったのですが、やはり災害はいつ発生するかわからないし、発生してしまったことは仕方がないと思うんです。
でも、そのときに「こうしておけばよかった」と後悔をしないためにも、気持ちの余裕も持っていてほしいし、毎日後悔せずに生きてほしいです。
「防災」という観点ではないのかもしれませんが、備えてあったとしても地震が発生した・台風の被害があったあとはメンタルがやられてしまうことが多いので、そこからどうやって自分のメンタルを取り戻すかで未来は変えることができると思います。
そこを意識して、親御さんも親になられる方もお子さんに伝えてほしいし、パニックで一緒に泣いてしまうのではなく、どう立て直せるかといったメンタルも育てていってほしいなと思います。
意識が変わって行動に移す。まず、「意識」を変えることは思っているよりすごく大変だと思います。
いつ災害が起きるのかわからない世の中で、「災害について備える」という点では、そんなことはわかってるけど…と思っていてもなかなか行動に移すことができない人のほうが多いのではないでしょうか。
それは、心のどこかで「自分は大丈夫だろう」という気持ちが少なからずあるからかもしれません。
高山さんがおっしゃっていたように、「もしも」のとき、「こうしておけばよかった」と後悔せずに生きるためにも、日頃の備えや家族との話し合い、被災したときの行動イメージを考えてみるのも第一歩ではないでしょうか。
高山さんの意識が変わるきっかけとなった「ぷれま防災スクール」が、誰かにとってのきっかけでもあったら、私たちCARM一同、大変嬉しく思います。
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